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タバコで認知症になるの!?

 
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ゆあパパ薬剤師
ゆあパパ薬剤師です。薬剤師にできることを探してブログから情報を発信しすることにたどり着きました。どんなことにも全力疾走です。走りすぎて、ばてることもしばしば…。でも、回復したらすぐに全力疾走します(笑)
今回も、はりきっていきましょう!

害があると言われているタバコ。

がんと結びついてるのは言うまでもないけど、他にも病気とかかわっているのでしょうか?
そんなことが気になり、調べてみました。

まずはこの論文です。
 2010;19(2):465-80. doi: 10.3233/JAD-2010-1240.

Cigarette smoking is a risk factor for Alzheimer’s Disease: an analysis controlling for tobaccoindustry affiliation.

PMID: 20110594
タイトルは

『タバコの喫煙はアルツハイマー病の危険因子である』

といった感じです。

そうなんです、アルツハイマーの危険因子のようでした。

結論ではこのようなことが言われています。

過去20年間、タバコ業界は、タバコの喫煙がアルツハイマーから守る立場を支える研究に積極的に資金を提供してきてるようです。

また、過去20年間、喫煙とアルツハイマーとの関連についての矛盾した結果が報告されています。

その結果、高齢の喫煙者およびその医療従事者は、喫煙がアルツハイマーの危険因子であることに気づいていません。

しかしながら、アルツハイマー病の重大かつ実質的な危険因子です。

続いてはこちらです。
 2014 Jun;10(3 Suppl):S122-45. doi: 10.1016/j.jalz.2014.04.009.

Smoking and increased Alzheimer’s disease risk: a review of potential mechanisms.

PMID: 24924665
タイトルは

『喫煙とアルツハイマー病リスクの増加』

といったタイトルです。

ここでの結論は、喫煙が中にADのリスクを高める方法を理解できれば的確な対処法を治療法を見つけられるかもしれないと言っています。
やはり、タバコとアルツハイマー病は切り離せないのですね。

話は変わります。

受動喫煙を含むタバコの健康に対する有害性は広く共有されていますが、どれくらいの害悪があるのでしょうか?

これについて日本から最新の研究が出ていて、JT(日本たばこ産業)も加熱式タバコの受動喫煙に関する影響調査を行っています。

加熱式タバコからも有害物質が出ている!?

従来の紙巻きタバコからアイコス(IQOS)などの加熱式タバコへ切り替える喫煙者が増えていますが、そうした喫煙者の多くが自分自身への健康への害を低減し、受動喫煙の害も少ないと認識しているようです。

しかし、加熱式タバコからも、発がん性が疑われる毒性の強いアセトアルデヒド(Acetaldehyde)や明らかに発がん性のあるホルムアルデヒド(Formaldehyde)といった有害物質が出ていることがわかっています。

これはタバコ会社自身が行った実験でも同じ結果が出ていて、受動喫煙の害を生じさせる環境汚染についても有害物質が出ているため、全くリスクがないと言い切れないのが現状です。

最近の日本の実験研究でも、例えばアイコスの場合、主流煙に健康上の悪影響を与えかねない数値の一酸化炭素(CO)やアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドが出ていることがわかっています。

この実験によれば、42回の主流煙の測定で一酸化炭素(許容濃度50ppm)とホルムアルデヒド(同0.1ppm)は全てで、アセトアルデヒド(同50ppm)10回、粉じん(同2ミリグラム/立方メートル)29回でそれぞれ許容濃度を超え、測定3回の副流煙の場合は発がん性のあるホルムアルデヒドが2回、許容濃度を超えていたという結果があります。

主流煙の場合、一酸化炭素は平均2262ppm、アセトアルデヒドは平均43.1ppm、ホルムアルデヒドは平均2.52ppm(4.73マイクログラム)、粉じんは平均3.28ミリグラム/立方メートル、副流煙の場合、アセトアルデヒドは検出限界以下、ホルムアルデヒドは平均0.27ppm、粉じんは平均0.007ミリグラム/立方メートルだったようです。

この実験研究では、主流煙の有害物質も気になりますが、受動喫煙につながる副流煙のホルムアルデヒドの数値も気になります。

環境省によれば、発がん性が疑われるアセトアルデヒドの場合、ヒトに対する調査で約24.5~49ppm(45mg~90mg/立方メートル、大気圧20℃、15分間)の濃度にさらされると目に刺激が認められ、健康リスクの初期評価として室内空気の吸入で約0.011~0.76ppm(20~140マイクログラム/立方メートル、大気圧20℃)とされています。

また、発がん性のあるホルムアルデヒドの場合、組織障害が引き起こされる境目の濃度は約0.8ppm(約1.0ミリグラム/立方メートル)で、この濃度以上が危険値です。

WHO(世界保健機関)のガイドラインや厚生労働省の室内濃度指針値では、約0.08ppm(0.1ミリグラム/立方メートル、大気圧20℃、30分)にさらされる濃度を基準値としています。

実験によって大きな差があるの!?

一方で、周囲の環境への影響はどうでしょうか。

日本でプルーム・テック(Ploom TECH)という加熱式タバコを製造販売しているJTが先日、加熱式タバコの受動喫煙影響に関するリリース(2018/10/03アクセス)を出しました。

JTの加熱式タバコ(おそらくプルーム・テック)、他社の加熱式タバコ、JTの紙巻きタバコ(タール6mg)を使い、実際の飲食店(カフェ)の喫煙エリア内とそれ以外の店内エリアの空気環境について調べた結果、喫煙エリアとその外で使用前と使用後の物質の濃度に大きな差がなかったようです。

こうした実験による比較では、環境を厳密に合わせる必要があります。

JTのリリースでは、測定した実在する飲食店の状況がよくわかっていません。

実験後に数値が下がっている場合もあります。

タバコ煙が漏れ出ていて有害物質があらかじめ残留し、最初から実験前の数値が高かったかもしれず、前後の比較にあまり意味はないのではないでしょうか。

もし、そうなら加熱式タバコの有害物質は、もともと有害物質が染みついた環境中で目立って多くならなかったと考えられます。

さらに、測定時間は15分間でしかなく、同じようなタバコ会社の実験研究にもみられますが、短期間では蓄積された影響はわからないでしょう。

それにしても喫煙エリアで紙巻きタバコを吸った場合、アセトアルデヒドの濃度が約0.12ppm(216マイクログラム/立方メートル)、強い発がん性のあるホルムアルデヒドの濃度が約0.1ppm(121マイクログラム/立方メートル)に達するのには驚きの結果だと思います。

なぜなら、どちらも環境省やWHO、厚生労働省の基準を超えているからです。

JTは、受動喫煙の健康への有害性を未だに認めていなません。

加熱式タバコの有害性についても、こうした実験によって否定しようとしていますが、その悪影響は第三者による今後のさらなる評価の必要がありそうです。

最後に、タバコは今回値上げもあることだし、やめにしませんか?

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ゆあパパ薬剤師
ゆあパパ薬剤師です。薬剤師にできることを探してブログから情報を発信しすることにたどり着きました。どんなことにも全力疾走です。走りすぎて、ばてることもしばしば…。でも、回復したらすぐに全力疾走します(笑)

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